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アカマイを利用したゼロ・レーティングの実現について

ゼロ・レーティングとは、モバイルキャリアが従量制の通信サービスの課金対象から特定のサービス(ビデオや音楽ストリーミング等)やアプリケーションを除外(非課金化)するものです。国内ではLineモバイルがLine,Twitter等のSNSサービスを対象に「カウントフリー」を、アメリカではT-モバイルがYouTubeやNetflixなどの主要動画サービス対象に「Binge On」というゼロ・レーティングを使用したサービスを提供しています。このようなゼロ・レーティングはIoT通信を課金しない、もしくはエンドユーザーに通信料金を見えなくするような目的で、IoT(Internet of Things)分野にも適用されようとしています。アカマイを利用した場合どのようにこのゼロ・レーティングに対応できるかをご紹介します。

現在、コスト観点によりDPI(Deep Packet Inspection)をサポートする課金システムが少ないことや常時SSL化の流れなどにより、トラフィック非課金化(ゼロ・レーティング)を実現するには、モバイルキャリア側で端末の通信先IPを限定しないと難しい状況になりつつあります。

アカマイでは世界中に分散した多数のサーバー(2017年4月現在 約23万台)をダイナミックマッピングという仕組みで動的に割り当てるため、従来はクライアントの通信先IPを少数に限定することは困難でした。 今回ご紹介するEdge IP Bindingという機能は、Akamai Intelligent Platformの超分散型アーキテクチャを活かしつつ、通信先IPを限定したコンテンツ配信を実現します。次にEdge IP Bindingの動作概要を説明します。

Edge IP Binding 動作概要
この機能を利用することによりお客様毎(HTTPSの場合はサーバー証明書毎)にユニークな固定Anycast IPアドレスが割り当てることが可能となります。
割り当てられるIPアドレス数はIPv4,IPv6 それぞれ2(最小)から10(推奨)までとなります。

Edge IP Bindingの具体的な処理フローは以下のようになります。
EIPB_Architecture.png

1.端末はDNSによる名前解決の結果、固定 Anycast IP:192.0.2.1宛に通信を開始。パケットは最寄りの Akamai Entranceに Routing される。
2.EntranceはパケットをUDPでカプセル化し、クライアント端末に近く・十分な配信余力のあるEdgeに転送。
3.Edgeサーバで端末からのTCP通信を終端。(HTTPSの場合はAnycast IPに紐付けられた証明書を利用し、パケットを復号化)
4.EdgeサーバはHTTPリクエストのHostヘッダを参照し、Hostに関連付けられた設定に沿ってHTTPリクエストを処理。
5.Edgeサーバにキャッシュがない場合は、オリジンサーバにコンテンツを取得。
Tiered Distribution構成時はEdgeサーバが親サーバへHTTPリクエストを送り、コンテンツを取得。親サーバにもキャッシュがない場合は、親サーバがオリジンから取得。
6.Edgeサーバーは、端末にHTTPレスポンスを返す。(送信元IPアドレスは Anycast IP:192.0.2.1)

また、GTM (Global Traffic Management)というDNSベースのソリューションを組み合わせて特定のISPからのトラフィックのみEdge IP Bindingを有効化する構成をとることができます。

アカマイでは今回ご紹介したEdge IP Bindingを利用することにより、今後ますます増えてくるであろうゼロ・レーティングのニーズに対応します。

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