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モバイル E コマースサイトのパフォーマンス

Eコマースサイトでアカマイサービスを利用頂いている、若しくは利用を検討頂いているお客様との会話で、モバイル(スマートフォンやタブレット等のデバイス)向けサイトに関わる話題が増えています。
内容は、モバイル向けサイトのトラフィックの伸び率や、RUM (real user monitoring) のデータを元に新しいモバイル向けサイトのインフラやデザイン検討など、特にスマフォ向けサイト配信最適化の相談が多いですね。
一方で、スマフォ向けのサイトのトラフィック量や PV は伸びているものの、未だ売上比率は高くないとの話をお伺いするケースが数件あり、気になったのでデータや記事を眺めてみました。
eMarketer-US-mcommerce-sales-2011-17-.png

"オンラインコマース売上の 16% は mcommerce (モバイル E コマース) "
"オンライン小売サイトで費やす時間の内、55% はモバイルでのアクセス"
海外記事だけでは無く、日本国内のマーケティングデータからも、似たようなコメント・考察が寄せられていました。
記事と所感を含めたポイントは、
  • ECサイトのモバイルでのアクセス比率が高まっている。
  • EC サイト全体(モバイルを含む)の売上は伸びている。
  • ただし、実際ものを買うのは PC が主流のサイトも多い。
辺りでしょうか。
モバイルならではの制限に配慮しつつ、デザインやユーザビリティの選択など、モバイルサイトの売上を決定付ける要素はいくつかありますが、サイトのパフォーマンスの観点から PC とモバイルを比較してみたいと思います。
モバイルネットワークがサイトパフォーマンスに及ぼす影響を理解するには、以下の Ilya Grigorik (google) 氏のビデオや新書はお薦めです。
Table 8-1. Latency overhead of a single HTTP request

 

3G

4G

Control plane

200-2,500 ms

50-100 ms

DNS lookup

200 ms

100 ms

TCP handshake

200 ms

100 ms

TLS handshake

200-400 ms

100-200 ms

HTTP request

200 ms

100 ms

Total latency overhead

200-3500 ms

100-600 ms

ビデオでは海外 AT&T の例を挙げ、 WiFi 、モバイルキャリアのLTE、 3G、それ以前のネットワークの違いを示していますが、国内で公開されているモバイルキャリアのデータから、3.9 G スマートフォンの比率はある程度予測出来ます。
出展 - スマートフォン市場規模の推移・予測(2013年10月) MM総研
固定回線 or モバイル回線の分け方だけでは無く、モバイル回線自体にもバリエーションが多くなっていますね。
フィーチャーフォン(ガラケー)の時代は、PC 向けの www. とは別に m. サイトを用意するケースが主流でしたが、最近では SEO 対策やモバイルファーストの流れもあり、PC とモバイルを同じホスト名で配信するケースが増えています。
コンテンツ配信を最適化する観点では、それぞれに長所・短所があり、短所を補完するための策を検討することになります。
ページロードパフォーマンスの観点からメリット・デメリット

モバイル向けホストを分ける (m.example.com)
    • メリット
      • モバイル向けにシンプルなサイトを作成出来る
    • デメリット
      • 30x リダイレクト(User-Agent の判別ロジック)をする等、モバイル向けドメインホストに向ける処理が必要。リダイレクト処理遅延。
モバイル向けホスト名は共通 (www.example.com)
    • メリット
      • 最適化すれば)パフォーマンスが向上し、ユーザービリティが高い。
    • デメリット
      • RWD 等、サイト構築の技術力が必要(モバイル端末に Overload させない工夫など)
これらレスポンシブウェブデザイン(RWD)を採用したサイト配信では、全てのデバイスやブラウザに対して、同一の html (ベースページ)を用いています。
本来のレスポンシブの意にふさわしく、モバイルをメインターゲットとした簡潔なベースページなサイトであればパフォーマンスの観点からは適しているのですが、サイト構成によっては、非常に大きなベースページを読み込むため(over loading)、ページロード時間に課題が生じるなど、RWD サイトの配信速度向上にもそれなりのノウハウが必要です。
基本的には、様々なシチューエーション(ネットワーク特性、デバイス、ブラウザタイプ等)に配慮して、
  • リクエスト数の削減
  • 配信バイト数の削減
  • レンダリングの加速化
方針に従い、サイトの最適化を行う事でパフォーマンスを向上させますが、モバイルネットワークや環境の複雑性が増す中、長期的な運用を見据えつつ、サイト配信性能の優れたサイトを継続してリリースするには、相当なリソースが必要となります。
モバイル E コマースサイトの売上比率向上が課題な場合にも、アカマイソリューションがお役に立つ場合もございますので、ぜひご相談下さい。

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